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きになる文房具

極私的文房具レビュー日記

手帳に挟んで携帯できる極薄ハサミ「はさめるシザーズ」

机上の文房具

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外出先でハサミが無いっ!なんてことはよくある光景。普段から携帯しておきたいものであるが、かさばるものが多いため、筆記具のようにペンケースなどに入れておくのはなかなか難しい。

 

折りたたみ式のハサミも各社より出てはいるが、携帯性を重視しているため、どうしても使いにくくなってしまう。

 

「はさめるシザーズ」はそんな悩みを解決してくれる携帯性と使い勝手を両立させたハサミだ。その方法はなるほどその手があったかと感心してしまったのだが、小さくするのではなく、極限まで厚みを薄くしている。
薄くすることにより、手帳のポケットやペンケースの隅にもスッと収まる。

 

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製造するのは刃物の町として知られる岐阜県関市のメーカー「やおき工業」。鉄の廃材をリサイクルしたステンレスで作られており、厚みだけではなく、余計な装飾を削ぎ落としたシンプルなデザインは、デスクで使う普段使いのハサミとしてもおしゃれだ。

 

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はさめるシザーズの良いところは、程よいサイズ感だろう。ほかにも薄いハサミはたくさんあるが、ソーイング用など小さいものが多い。
大きさとしては子供用ハサミぐらいだが、大人が紙を切る時でも、しっかりと力を入れることができる。小さいハサミを使った時のような使いにくさを感じない。

 

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収納時に刃先でほかのものを傷つけてしまうのが心配な場合は、購入時のスリーブに入れておくとよい。少し素材とデザインがチープなのはご愛嬌。最近私はこのハサミがちょうど収まるケースを自作してみようと思っている。

 

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外出先でマスキングテープやスクラップの切り抜きをするときにも重宝するが、新しく買った洋服のダグを切りたい時のように、ハサミを使う想定をしていなかった際にも慌てずに対応できる。備えあれば憂いなし。このはさめるシザーズが手帳にささっていれば安心だ。

 

<製品詳細>
◼️製品名
やおき工業 はさめるシザーズ HS-125
◼️サイズ
横52×縦125×刃渡り59mm
◼️仕様
刃物用特殊ステンレス鋼
◼️価格
350円(税抜き)
◼️メーカーサイト(外部リンク)
無し

ペリカンの日本未発売スティックのりは、おしゃれで使いやすい

机上の文房具

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ペリカンといえば日本では万年筆など高級ペンブランドとしてのイメージが強いが、本来はオフィス用品や学用品も手がける総合文具メーカー。ドイツが創業の地であるが、現在はマレーシア企業の傘下となり、本社をスイスに置くなんともややこしい状態となっている。

 

それはさておき、ペリカンのオフィス用品はあまり日本では見かけないので、このスティックのりを文具店で見つけた時はただ嬉しくなって衝動的に購入してしまった。

 

赤と白でシンプルにデザインされたボディにはペリカンのブランド名。キャップトップには万年筆同様にペリカン親子のロゴマークがあり、ファンには嬉しくなる仕様だ。ちなみに雛の数は1羽である。(※万年筆などは製造時期により雛の数が異なる)

 

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使った感想はというと、いたって普通の糊である(笑)。塗った感触は少し柔らかく、サラサラと広げやすいので、ワンポイントではなく大きな面を糊付けするのに向いている。容量も20gと大きくたっぷりと使える実用品といったイメージだ。なによりデスクの上に飾っておいても格好が良い。

 

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ペリカンのブランド名の下に「peligom」という名前のようなものが書かれているが、日本語での情報が少なく詳細は不明であるが、ネットで検索してみると同じデザインの接着剤のようなものがたくさん出てくるので、おそらく接着系の製品につけられるアイテム名称だと思われる。現在このデザインのものは本国サイトにも掲載されていない。代わりに「pelifix」というシリーズがあるのをみるとモデルチェンジがあったのだろうか。

 

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このペリカンのスティックのりは、日本未発売ということだが、店舗の直輸入やネットショップでは比較的簡単に手に入れることができる。ペリカンブランドが好きな方はぜひ!

 

<製品詳細>
◼️製品名
Pelikan ペリカン スティックのり 20g
◼️サイズ
高さ:約98、直径:約25mm
◼️仕様
内容量:20g
◼️価格350円(税抜き)
◼️メーカー本国サイト(外部リンク)
https://www.pelikan.com

小さな好奇心が知識の草むらに変わる付箋「GreenMarker」

紙文具

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暮らしの中にユーモアを、文房具に驚きを!
池上幸志さんとオオネダキヌエさんによるクリエイティブユニット「ユルリク(yuruliku)」のつくり出す文房具は創造性にあふれている。
 
なかでもこちらの付箋「GreenMarker」は見ても使っても楽しい、文房具というジャンルを飛び出したデザインプロダクトだ。
 

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普段、読書や調べ物をした際、気になった部分にペンでラインを引いたり、付箋でマーキングをすることはよくあるが、ペンを使った場合は本を汚してしまうので私はあまり好みではない。一方付箋を使った場合はすぐにマーキングしたところにアクセスできるので便利だ。だが、本からはみ出した付箋は見た目が良くないうえ、時間が経つにつれてボロボロになってしまうのが残念なところである。

 

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「GreenMarker」は草のシルエットをした付箋紙。本のマーキング用につくられた付箋だが、そのデザインとコンセプトが面白い。本を読み進めていくにつれマーキングが集積していくと、自然に草むらが発生していく。付箋の草は好奇心の数だけ増えていき、知識の草むらはどんどん広がっていく。

 

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一枚一枚、両面にプリントが施されているので、どこから見てもその姿はまるで草のようだ。 ゆっくりとはがして、貼りつける。基本的には普通の付箋と変わらない。書き込みもできなくはないが、デザインを考えるとマーキングのみにしておいた方が良いだろう。

 

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活け花では無いので気難しく考える必要はない。思いつくがままにランダムに貼ったとしても素敵な草むらができるように考えてデザインされている。少し明るめのグリーンでたくさん貼っても心地よい。

 

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草むらが増えすぎたり、元気が無くなってきたときは剪定することもできる。笑

 

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製造はポストイットでおなじみの3M社、その信頼性は高い。2010年にリリースされたが、同年にはグッドデザイン賞を受賞、世界中からも注目を集めた。

 

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日々まったく同じことをしていても、視点を変えることで普段気づかなかったことに出会えるときがある。アイデアに行き詰まったとき、この「GreenMarker」の草むらを眺めて見ると、何か新しい気づきに出会えるような気がしている。

 

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「ゆるり」と「ゆっくり」を足して名付つけられたという『ユルリク』。忙しい現代だからこそ、ゆっくりと立ち止まり考えたりする時間が必要だと思う。使う人の心を豊かにしてくれる『ユルリク』の文房具はそんな魅力に溢れている。

 

 

<製品詳細>
◼️製品名
GreenMarker
◼️サイズ
W10mm × H90〜110mm
◼️仕様
内容:75枚(3種類 × 各25枚)/両面印刷
素材:紙
生産:日本製
デザイン:yuruliku DESIGN(池上幸志/オオネダキヌエ)
◼️価格
700円(税抜き)
◼️メーカーサイト(外部リンク)
http://www.yuruliku.com/greenmarker/

赤青鉛筆の変わらない姿と存在

筆記具

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文房具の中には長い間かたちを変えずに使われ続けているものがある。しかもヴィンテージや骨董品のようなものではなく、現在も生産され普段使いとして存在している。

もちろん進化を続けているもの多くあり、それはそれで良い。だが変わらないものにはそれぞれ何か素晴らしい理由があるから、きっと変わる必要がないのだろう。

この赤青鉛筆もそのひとつではないだろうか。
誰もが子供のころに一度は手にしたことがあるであろう赤青鉛筆。学用品のイメージも強いが、今もなお新聞社などプロフェッショナルの現場でも使われており、大人の愛用者も多い。

 

よくみると普通の赤と青ではない

私もよくこの赤青鉛筆を使うが、ふと、ただの赤鉛筆や青鉛筆では駄目なのだろうかと考えてみた。普段何気なく使っていると考えもしなかったのだが、この赤青鉛筆よくみると普通の赤と青ではない。正確には朱色と藍色だ。確かに鉛筆の軸にもそう書いてある。

 

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Vermillion / Prussian blue
「バーミリオンは朱色。プルシアンブルーは紺青(藍がかった紫色を帯びた暗い青色のこと)

三菱鉛筆のホームページを確認してみたところ、正式名称は「朱藍鉛筆」となっている。(以下、朱藍鉛筆と表記)

ではいったい何故、朱と藍なのだろうか。少し調べてみることにした。

現存する資料では大正時代にはすでにこの朱藍鉛筆は存在していたという。まだ筆記具の種類が今のように多くはなく、鉛筆が主流だった時代。その訂正用に朱藍鉛筆は使われることが多かったようだが、今でいうマーカーペンのような存在だったのだろう。

朱色と藍色が使われはじめた背景には諸説あるが、さらにさかのぼって毛筆が主流だった時代、墨の色は黒とそして朱色のみだった。私も幼少の頃、書道教室に通っていたときに、誤ったトメやハライを先生に朱色の墨で訂正されていたことを思い出した。

古くより朱色は訂正用の色として使われていた。今でも書き入れや訂正をすることは「朱を入れる」と言われることからも、訂正用の鉛筆に朱色を用いるのは自然の流れだったのかもしれない。

また藍色に関してはこのような説がある。当時の技術力では今のように鮮やかな青を出すこと自体が難しかったとも言われており、青ではなく藍色が多く用いられていた。何かもう一色と考えた時に必然的にこの色しかなかったのかもしれない。

 

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ただ素晴らしかったのはこの絶妙な色の組み合わせだったのだろう、以後時代が変わろうとも、この朱と藍の鉛筆はほとんどその姿を変えていない。変わる必要がないほどに完成された姿であったのだろう。

 

添わせるように朱藍鉛筆で自分の考えを書き入れていく

では私の朱藍鉛筆の使い方はというと、やはり訂正用として使うことが多い。仕事のアイデアやデザインの草案を一気に走り書きするが、その後ゆっくりと見直してみると、訂正すべきところが見えてくる。だが消しゴムや修正テープで消したりしてしまうと、最初に思いついた大事な部分まで消してしまいかねない。だからあくまで添わせるように朱藍鉛筆で自分の考えを書き入れていく。さらに追加で加えたい要素を思いついた時は藍色を使う。

 

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朱色と藍色の線や文字はマーカーのように一番目立たせるのではなく、最初に書いた文字も、訂正も加筆もひとつのかたまりとして残しておくことができると考えている。

 

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ひとは不便を感じた時に思考し進化していく。そうして道具や文具も姿を変えてきた。だが便利なものはそのままの姿で後世に受け継がれいく。きっとこの朱藍鉛筆もそうなのだろう。

最新の技術やあたらしい文房具は私をワクワクさせてくれるが、昔からある慣れ親しんだ文房具は私のこころを落ち着かせてくれる。
変わらないというのも人にとっては大事なことなのかもしれない。この朱藍鉛筆がただ机の上に転がっているのをみているだけで安心できるように。

 

<製品詳細>
◼️製品名
三菱鉛筆 UNI 2667 朱藍 5:5

◼️価格
1ダース 720円(税抜き)

◼️メーカーサイト(外部リンク)
http://www.mpuni.co.jp/

色鉛筆が消せるおしゃれな消しゴム「シード Gフォーカラー」

机上の文房具

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「色鉛筆で描いたものも消しゴムで消せれば良いのに…」

誰もが一度は考えたであろうテーマだと思う。

ではなぜ色鉛筆は消すことができないのか?少し鉛筆と色鉛筆の違いを調べてみたのでまとめておきたい。 簡単に言ってしまうと、鉛筆は紙に定着しにくく、色鉛筆は定着しやすい性質をもっているという。それぞれが作られる原料にその違いがあるようだ。

まず通常の鉛筆の芯は、黒鉛と粘土を高温で焼き固めて作られるそうだが、特性上、紙に定着しにくい性質をもっている。そのため消しゴムで紙上の黒鉛を吸着し簡単に消すことができる。手でこするとボヤけたり、経年変化により文字が薄くなったりするのもこのためだろう。

 

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対して色鉛筆の芯は、色を出すために染料や顔料を使用するが、鉛筆のように高温で焼いてしまうと肝心の色が変化してしまう。そこで低温で固めるため、蜜蝋や油性ワックスが混ぜられる。この成分が紙に定着しやすく、通常の消しゴムでは吸着しきれないため、ほとんど消すことができないという。

 

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では色鉛筆を消すためにはどうすればよいか?答えはいたってシンプルだった。消しゴムの粘着性をあげればよい。

 

 「GRAPH×SEED Gフォーカラー」は通常より粘着性を高めた色鉛筆専用の消しゴム。シードとえば、「あの青い消しゴム」でお馴染み、日本を代表する消しゴム「レーダー」が有名だろう。1968年の登場以来、消しやすさと愛着あるパッケージで、長きにわたり愛用され続けているロングセラーアイテムだ。

ところでこの「GRAPH×SEED Gフォーカラー」、洗練されたパッケージデザインが目を惹くが、それもそのはず、こちらはアートデザイナー北川一成氏率いるグラフィック集団「GRAPH」とのコラボレーションで誕生している。パッケージには消しゴムの用途と、種類、品番の文字情報だけが印象的にデザインされ、最高に格好の良い仕上がりだ。私はこういった機能性とデザインに優れた文房具を手にするとワクワクが止まらない。

 

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実際に使うには少しコツが必要で、最初はゆっくりとこすりはじめ、徐々に力をいれていく。すると色鉛筆で書いた文字が、みるみる消しゴムに吸着されていく。色鉛筆の他にも、紙に馴染みやすい4Bなどのやわらかい鉛筆にも適しているそうだ。

 

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日本の消しゴム作りの高い技術力と、最先端デザインのコラボレーション「GRAPH×SEED」。当シリーズには、あの「レーダー」タイプや他にも種類があるので、手に入れた際はまたレビューしてみたい。

 

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<製品詳細>
◼️製品名 GRAPH×SEED 消しゴム Gフォーカラー EP-CPG-100
◼️サイズ
70×15×15mm
◼️価格
100円(税抜き)
◼️メーカーサイト(外部リンク)
http://www.seedr.co.jp/eraser/eraser1.html

文具店で偶然に出会った黒い鉛筆

筆記具

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文房具に限ったことではないが、ときどき衝動的に欲しくなってしまうモノはないだろうか?
そんな時、基本的に私は一度買わないでおき、しばらく本当に欲しいのか、どれくらいの頻度で、いつまで使うのかを落ち着いて考えるようにしている。すると大体のモノは今の自分には不要だったりする。

しかし、文房具に限ってはそのルールが適用されないようだ。数万円もする万年筆は別として、きになった文房具はその場で迷わず購入してしまう。

このLYRAのグラファイト鉛筆「REMBRANDT TITAN」も衝動買いした筆記具のひとつだ。何気なく手に取った瞬間、そのデザイン、質感に、つい一目惚れしてしまった。

 

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ドイツといえばファーバーカステルやステッドラーなど世界的に有名な筆記具・画材ブランドが数多く存在しているが、このLYRAもまた古くより愛されるドイツの老舗の筆記具ブランドだ。創業はなんと1806年!今から約200年も前から鉛筆を作り続けている。


ではまず、この鉛筆の先に注目して欲しい。

 

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ん…

 

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なんだか黒いぞ…

 

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そう、この鉛筆は全部「芯」だけでできている。

とはいっても軸の部分はコーティングされているので手を汚す心配は無い。本来はデッサン用として作られた画材で、風景などを描くとき、鉛筆を傾けて影を表現する時に用いられるそうだ。
私は絵心がないのでデッサンをすることはないが、普段づかいの鉛筆として気に入っている。

 

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通常の鉛筆は細い黒鉛のまわりを木でコーティングしているため、比較的軽量なものが多いが、この「REMBRANDT TITAN」はほぼ黒鉛のため、手にとるとズッシリとした重みがあり、あまり筆圧をかけなくとも、ペンの自重で書けるような感じが心地良い。

 

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私は2Bを購入したが、書き味は思ったよりサラサラとしており、やわらかい鉛筆ならではの筆記が楽しめる。そして何よりこのデザインが好きだ。

 

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きになる文房具を雑誌やウェブサイトで徹底リサーチしてから購入するのも良いが、まったく予備知識のないまま突然文具店でお気に入りの文房具と出会ってしまう、そんな「偶然の巡り合わせ」のようなものもあえて楽しんでいきたい。

 

<製品詳細>
◼️製品名
LYRA/リラ グラファイト鉛筆 REMBRANDT TITAN 307(硬度:2B)
◼️サイズ
7.5×150mm
◼️価格
345円(税抜き)
◼️メーカー本国サイト(外部リンク)
http://www.lyra.de

万年筆のようなシャープペンシル「ぺんてるケリー」

筆記具

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自宅にある筆記具を見回したところ、ずいぶんシャープペンシルが多いことに気づいた。どうやら私はシャープペンシルが好きらしい。笑

 

文具店でシャープペンシルを選ぶとき、私は大きく分けてふたつの特性を重視してチョイスする傾向にある。ひとつめは機能性。折れにくい機構のものや、ノックが特殊なものなど、いわゆるメカニカルな部分によく引き寄せられる。もうひとつはデザイン。高級感があったり素材のよいもの好んで選んでいる。

 

今回レビューするのは完全に後者のデザインで選んだものだが、実は驚くほど高い機能性を兼ね備えたシャープペンシルの銘品である。

1971年から発売されているロングセラー「ぺんてる ケリー」はどこか昭和の哀愁を漂わせながらも、まるで万年筆のような佇まいで、長年にわたり筆記具ファンを魅了し続けている。これまでたくさんの文具雑誌やブログでも紹介されてきたが、あらためてその魅力を紐解いていきたい。

 

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まず、最初に手にした時に驚くのは、そう、キャップ式なのである。70年代初頭(まだ私は生まれていなかったが)、日本国内は万年筆ブームに沸いていた。ケリーもまたその流れを汲んで開発されたのであろう。キャップをした状態でデスクに置いていると、その姿は完全に万年筆である。これがケリーが万年筆のようなペンシル「万年CIL(マンネンシル)」と呼ばれている理由だ。

 

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名前についてはもう一つエピソードがある。発売当時の製品名はケリーではなかったそうだ。ケリー(KERRY)とは、アイルランドで「黒い牛」のことを指すという。ケリーの膨らみのある黒軸ボディが黒い牛を想わせることから、愛称として親しまれ、後にそれが正式名称となったそうだ。

 

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キャップを外した状態でもギリギリ書けなくもないが、私は必ず尻軸に固定する。この開閉時のカチッという音が小気味よく、「よしっ書くぞ」という筆記欲に勢いをつけてくれる。

 

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さらに素晴らしいのはキャップを尻軸に付けた状態でもノックができる仕組みになっていることだ。天冠の中の見えない部分にも仕掛けが施されてあり、キャップをしたままだとノック部分は動かないが、尻軸に付けると動く仕組みだ。消しゴムが格納されているキャップもこれに連動している。これだけのギミックを効かせておいて1000円台は安過ぎるだろう。と心配にもなる。

 

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次にペン先部分に注目してみると、かなり急なカーブを描きながら先端にかけて細くなっていく。ペン先を細くすることで筆記時の視認性を高めている。

 

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通常キャップの無いシャープペンシルは、ペンケースに入れた時などにペン先を保護するため、パイプ部分が格納式である事が多い。そのため筆記時にぐらつきが発生してしまうことがあるが、固定タイプのケリーはぐらつきがほとんど無く安定した筆記を実現している。これもキャップ式であることの強みだ。

 

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高級感あふれるデザインと、使用するのが楽しくなる様々なギミック。私がシャープペンシルに求めるふたつの特性を兼ね備えた、完璧なる銘品だ。

 

<製品詳細>
◼️製品名
ぺんてる 万年CIL(ケリー) シャープペンシル
◼️サイズ
15×12×125mm
22g
◼️仕様
材質:軸:PC ノック:ステンレス
クリップ:鉄
先金、ローレット:真鍮
キャップ:アルミ
◼️価格
1,500円(税抜き)
◼️メーカーサイト(外部リンク)
http://www.pentel.co.jp/products/automaticpencils/mannencil/